かえで幼稚園の子どもたちは自然に囲まれた中で頭と体と心をフルに使って遊びを創り続けています。(広島県廿日市市:宮島を見下ろす高台の幼稚園)

2025年05月21日

大人VS子ども

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年長は、水が入った田んぼに全員が裸足で入り、足を道具に土と水をこねてなじませる「代かき」を行った。「こねる」と自覚しなくても、何度も歩いていれば自然にこなれていく。いつまでもやめないほど泥んこに取り憑かれる子も何人かいたので、最後はその子たちで「ようい、ドン」で田んぼを走り抜けた。
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子どもは時として予想を超えた質問をしてくる。年長K君が「『こども』って、なんさいまで?」と聞いてきた。園の入口の電子錠を開けるボタンに書かれている表示を見て、もうすぐ6歳になるボクは、そろそろ自分でボタンを押してもいいのではないか、と考えたらしい。

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私も職員も、どう答えていいか迷ったまま、ホースをつなぐために水道の蛇口を取り替える作業に入った。当のK君もやりたがったので、スパナを渡したら、苦労しつつも何とかネジをゆるめて交換し、締め付けまで済んだ。私など3人の職員は「できた、できた」「よかった」「上手だったね」などと言い、片づけに入ろうとした。ところがK君が、締め付けたネジをもう一度緩めはじめた。他の子も「やりたいやりたい」と手を出した。そのとたん、A職員が手を打った「これよ!大人と子どもの違いは!」。ちょっと哲学してみました。

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空いているプランターに自然に生えたカタバミ。自然保育アドバイザーのK氏が「食べられますよ」と言ったので、多くの子がちぎって食べ始め、どんどんブームが広がった。K氏は「食べられる=美味しいではありません」とつけ加えた。何はともあれ、子どもは自然の中で無意識のうちに五感をフルに働かせる。あとで生きてくるのはそんな経験だ、と、これもK氏の言葉。

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だからですね。グミの木だって、とげがたくさんあるリスクをものともせず、登って実を取ろうとする。これも子どもによく見られる魅力的な行動。

posted by Kaede at 21:32 | りじちょうのきまぐれ保育日誌
2025年05月20日

執念

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高いところにしかない赤く実ったグミを取るための技。先に金具をつけた竹竿で職員Aが太い枝を引き寄せ、遊具「屋根のぼり」に上った職員Bが枝の先を持ってさらに引き寄せ、職員Cが抱っこしてやってやっと取れる。これは年少児スタイル。
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年長になると、枝を引き寄せた上、屋根のぼりの斜面(45度)の途中にいる職員のひざに乗り、服の端をしっかり握って身を乗り出し、目いっぱい手を伸ばす。こんな命がけのアクロバットをしてでもグミの実1個がほしい。何という執念。
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グミの木近くの植え込みには「トトロのトンネル」がある。奥に入るとどこにつながるか。楽しいけどちょっとこわい。
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田んぼには今日から水が入れられ、いよいよシーズン開幕間近。
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タマネギ入りのホットケーキの生地を寝かしている冷蔵庫の扉に張られた表示。「おいしくなあれ」とともに「たべないで。うらないで」。売れる気でいるんだ。
posted by Kaede at 17:44 | りじちょうのきまぐれ保育日誌
2025年05月19日

もったいない

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遊具「屋根のぼり」の裏にあるグミの木の実が赤くなってきた。今年はまずまずの数はあるが、子どもが届かない高いところが多い。抱っこしてくれたら取れるよ。
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年長T組では、折り紙の切れ端、半端物のシールなどを使った「もったいない工房」が開店。
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シランの花、髪に飾ってあげるね。
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軒下に吊したタマネギが、縛り方が悪かったのか、ときどき落ちてくる。「晴れときどきタマネギ」は困るので、縛り直しておきました。
posted by Kaede at 15:13 | りじちょうのきまぐれ保育日誌
2025年05月16日

次につながる

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年長の米作りは、いよいよ現場での作業開始。昨年から休んでいた田んぼの土をスコップで耕す「田起こし」を行った。重い土を持ち上げるのも一苦労だが、クルッとひっくり返すところががんばりどころ。
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オオバコのツルをからめて引っ張り合い、切れた方が負け、というオオバコ相撲。園内には野草はたくさんあるが、場所によって生えているものは少しずつちがう。遊ぶからこそ、そのことにも気づく。
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仲間と作る料理は美味しい。食材が本物でも、架空のものでも。
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コマが回った年少児。ひもは担任が巻いて渡したのだけれど、それでも自分で投げて回せたコマは愛おしい。
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誕生日が近づくと、担任や友だちと、お気に入りの場所で記念写真を撮る。甘い香りの花が満開になったセンダンの下も、5月の人気スポット。

posted by Kaede at 17:07 | りじちょうのきまぐれ保育日誌
2025年05月15日

再会

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年長は米作り作業の第2弾として、先日選別・消毒した種もみを、いちごパックで作った「苗代」に移す作業を行った。そして次はいよいよ身体を使う作業が始まる。担任が1年間の作業の流れを、10コマの紙芝居風にして解説したが、まだ「2」までしか済んでいないことに、早くも「エ〜ッ!?」という溜息をもらす子もいた。手間がかかることを、あえてするのが保育であり教育でもある。
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こもれびホールで年中H組がやっていた「だるまさんがころんだ」。ルールもだんだん飲み込めてくると、「チョウのように舞い、ハチのように刺す」ことができる。
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今日の放課後には、小学校1年生が集う会がある。そこで年長T組では、1年先輩の小学生に尋ねてみたい質問を集めてみた。「せんせいは、こわいですか?」「ちこくしたら、おこられますか?」とか。
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放課後、その1年生たちがやって来た。たくさんの小学校に分散しているのだが、県外に転居した人も含め、ほとんどの子が参加してくれた。まずは再会を喜ぶ。
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そして、前半は園内全てを使い。思い切り遊んでもらった。サッカー、野球、遊具、大型積木、工作などなど。玄関では、昆虫少年たちが相変わらず額を寄せ合っていた。
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そして元のクラスに集まって、ジュースで「カンパーイ!」。小学校の話などで盛り上がり、短いけれど充実した時を過ごして、惜しみながら別れた。小学校に少し疲れている子たちも、パワーを取り戻してほしいものだ。

posted by Kaede at 22:24 | りじちょうのきまぐれ保育日誌
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